公益社団法人 日本しろあり対策協会とは

公益社団法人日本しろあり対策協会は木造建築物のシロアリ被害および腐朽を防止する目的で国土交通大臣の許可を得た50余年の歴史ある団体です。シロアリ被害の予防および駆除を的確に行うためには人の健康と環境保全に対する十分な配慮およびシロアリの生態・腐朽・薬剤・建築・防除施工などの専門的かつ経験的な知識が必要不可欠です。

シロアリは雑食性のため木材のみならず、プラスチックや合成ゴム製の新建材、発泡スチロールや発泡ウレタン系の断熱材、金属を食害し、建築物に甚大な被害をもたらす昆虫です。しかし日常生活の中でシロアリの被害を見出すことはシロアリ防除の専門家以外の一般の人達には極めて難しいため毎年、甚大な木造建築物のシロアリ被害が発生しています。
シロアリの被害を防ぐことにより木造建築物の高耐久化・長寿命化を図ることは長期間、木造建築物中に炭素を固定し貯蔵することになり、地球温暖化阻止・環境保全・資源節約・持続可能社会の構築に貢献し「森林の理想循環系の確立」にもつながります。

本会は住宅メーカー・薬剤メーカー・シロアリ防除施工士並びに消費者の皆様と協力して社会の要請に応えたシロアリ防除技術・工法を開発・発展させていくとともに消費者相談窓口や展示会への出展、文化財の被害調査を通じて一般の消費者の皆様や行政や関連業界に対してシロアリの防除および被害についての啓蒙・普及活動を行ってまいります。

皆様のご指導ご鞭撻をお願いするとともに、なお一層のご協力を賜わりますようお願いいたします。

公益社団法人日本しろあり対策協会 会長 榎 章郎

公益社団法人日本しろあり対策協会 設立趣意

シロアリの人間生活に与える被害には広範囲にわたって莫大なものがあり、建築物を始め木柱まくら木・抗木・地下ケーブル・立木その他農作物までにも及んでいる。
しかるにこれに対する社会的意識は浅く未だ全般を通じて適切な防除処理が行われていないのが現状である。 昭和34年5月全国同憂の志相はかり全国しろあり対策協議会を設立して以来シロアリ防除の調査研究・防除処理仕様書の制定・防除薬剤の認定・防除施工士制度の確立などシロアリ防除についての適切な対策を樹立してきたが、今回更に活動の一層の強化を期するために公益社団法人日本しろあり対策協会を設立し、シロアリ防除の徹底をはかり国民生活の安定と国富の維持増進に寄与したいと考える次第である。